人工衛星は肉眼で見える?今日の見え方と探し方
結論から言うと、人工衛星は肉眼ではっきり見えます。望遠鏡も双眼鏡も必要ありません。ただし「見える時間帯」には条件があり、いつ空を見上げても見えるわけではないのがポイントです。今日の夜に人工衛星を見るための時間帯・方角、飛行機や流れ星との見分け方、そしてリアルタイムで位置を追う方法までまとめました。
人工衛星は自分では光っていません。見えているのは太陽の光を金属の機体やソーラーパネルが反射した光です。つまり衛星は、夜空に浮かぶ「小さな鏡」のような存在です。
高度400km前後を飛ぶ低軌道衛星は地上からの距離が近く、反射光もそれなりに明るくなります。とくに国際宇宙ステーション(ISS)はサッカー場ほどの大きさがあり、巨大なソーラーパネルが太陽光を反射するため、条件が良ければ金星並みの明るさで輝きます。市街地の明るい空でも十分に見つけられる明るさです。
「反射光で光る」ということは、衛星に太陽の光が当たっていなければ見えないということ。この単純な事実が、次に説明する「見える時間帯」を決めています。
人工衛星が見えるのは、地上は暗いのに、上空の衛星にはまだ太陽の光が当たっているという状態のときだけです。具体的には次の時間帯になります。
| 時間帯 | 見えやすさ |
|---|---|
| 日没後 1〜2時間 | ◎ 最も観察しやすい。空が暗くなり始め、衛星にはまだ日が当たっている |
| 日の出前 1〜2時間 | ◎ 同様に好条件。早起きできるならおすすめ |
| 真夜中(22時〜3時頃) | × 衛星が地球の影に入るためほぼ見えない |
| 昼間 | × 空が明るすぎて見えない |
つまり「夜が更けてから星空を見上げる」よりも、日が沈んで空がまだ少し青い薄暮の時間のほうが衛星観察には向いています。真夜中に空を眺めても人工衛星がほとんど見つからないのは、衛星が地球の影に隠れてしまうからです。
また、衛星は毎晩同じ時刻に同じ場所を通るわけではありません。ISSは約90分で地球を1周し、1日16周しています。そのため「今日、自分の街で何時に見えるか」は日ごとに変わります。事前に予報を確認しておくのが確実です。
ISSをはじめとする多くの低軌道衛星は、西寄りの空から現れて東寄りの空へ抜けていくのが基本パターンです。これは衛星が地球の自転と同じ向きに回っているためです。
ただし通過するコースは毎回異なり、「北西から南東へ」「西から北東へ」など日によって変わります。空の高い位置を通る日は明るく長く見え、地平線の近くをかすめる日は暗く短時間で終わります。
建物や木で視界が遮られない、なるべく開けた場所を選んでください。空全体を広く見渡せる場所ほど衛星を見つけやすくなります。目を暗さに慣らすため、スマホの画面を見ずに5分ほど待つと、より暗い衛星まで見えるようになります。
夜空を動く光を見つけたとき、それが人工衛星なのか飛行機なのか迷うことがあります。見分けるポイントは「点滅するか」「どれくらい長く見えるか」「音がするか」の3つです。
| 種類 | 見分けるポイント |
|---|---|
| 人工衛星 | 点滅しない一定の白い光。音がしない。2〜6分かけてゆっくり一直線に空を横切る |
| 飛行機 | 赤・緑の光がチカチカ点滅する。近ければエンジン音が聞こえる |
| 流れ星 | 1秒未満〜数秒で消える。動きが非常に速い |
| ドローン | 点滅し、空中で止まったり方向を変えたりする |
つまり、点滅せず、音もなく、数分かけてスーッと一直線に動く光を見つけたら、それはほぼ間違いなく人工衛星です。ISSの場合は途中で急に暗くなって消えることがありますが、これは地球の影に入ったためで、故障などではありません。
「人工衛星が今どこを飛んでいるか」は、リアルタイムで確認できます。cocospaceのライブ地図では、国際宇宙ステーションの現在地を世界地図上に秒単位で表示しています。日本の上空を通過するタイミングも地図上で追えます。
さらに目視予報ページでは、都道府県を選ぶだけであなたの地域からISSがいつ・どの方角に・どのくらいの明るさで見えるかを日時つきで確認できます。今夜見えるかどうかを知りたい場合は今夜の空ページが便利です。すべて無料・登録不要で使えます。